2006年10月24日、月刊アスキーのリニューアル版として登場し、2008年7月に雑誌名を変更した「月刊ビジネスアスキー」が2010年3月号(2010年1月24日発売)を持って休刊になる模様です。2006年8月号を持ってビジネス誌に舵を切った同誌ーの休刊、歴史のある月刊アスキーの系譜を受け継いでいるだけに、実に残念な出来事です。
月刊アスキーが登場したのは1977年6月18日。マイコン時代に創刊された極めて老舗のコンピュータ雑誌でした。IT業界の不況の波を受け、「ビジネスとITのギャップを埋める」をキャッチコピーに方針転換を図りましたが、ビジネス誌はビジネス誌で極めて厳しい状況。出版業界全体の不況の波には勝てなかったのでしょうか。
そもそもビジネス誌は販促系というよりはむしろブランディング系の広告が多い傾向にあります。現時点でブランディング系の広告は極めて絞られており、どこもかしこも厳しい状況にあります。どこまで耐えられるのかといった体力勝負になりつつ、どこかで不況から脱したときにまた広告主が戻ってくるという期待もあってなかなか休刊には踏み切れない雑誌が多いのが現状。ただ、不況から脱したときに雑誌に広告が戻ってくるとは限りません。
現状の出版不況をすべて市況のせいにしている出版社に未来はなく、構造不況であることに気づいている出版社は生き残るでしょう。そういった意味では、月刊ビジネスアスキーの休刊は歴史がある分、非常に悲しい事態ですが、同時に英断だったとも言えます。コンテナーを変え、収益構造を変えて、ぜひまたお目にかかりたいと思います。
