検索エンジンはテレビからのランディングページ最適化を実現できる?

 国内最大のポータルサイト「Yahoo! JAPAN」では現場スタッフがメッセージを発信する「Yahoo!検索 スタッフブログ」を運営しています。ここでテレビが検索に与える影響力を示す記事「テレビを見ながら検索」が公開されています。簡単に紹介しますと、お笑い芸人が番組のネタのなかで検索ネタを披露。特定のキーワードを入力すると出てくる結果が面白いといったネタを紹介したところ、発言直後から5分間で普段の2倍ほどの検索回数を記録。検索急上昇ワードランキングでも同番組で紹介された検索ワードが1位、2位を記録したとのことです(2月5日の検索急上昇ワードランキング)。

 テレビとWebの相性の良さをデータで証明したブログ記事となっていますが、これは検索サイトに突きつけられた新たな課題ともいえます。

 ユーザーの欲しい情報を適切に提供する。これが検索サイトを運営する会社のミッションです。ただ、これが実に難しい。一つの検索ボックスで数千万の要求に応えようとしているわけですから。

 今回はある意味、検索結果が面白いという「検索ネタ」だったからこそ、逆に何の対策もしなくていいのですが、テレビのコンテンツが検索するキーワードに与える影響という観点から見ると、インターネットマーケティング分野で言う「LPO」(ランディングページ最適化)の概念を検索エンジンが取り入れる必要が出てきます。LPOはバナーやテキスト広告、検索エンジンの検索結果や検索連動型広告から誘導する先のページをユーザーの求めている情報に最適化しましょうという施策全般を指しますが、検索エンジンの場合は検索キーワードを想起させるメディアから飛んできたユーザーを最適な検索結果に飛ばしてあげましょうという施策が必要になってくるわけです。オンラインメディアだったらまだしも、オフラインメディア経由で訪れたユーザーの欲求に対し、リアルタイムに検索アルゴリズムに反映させて満足させるのは現時点で実に難しいでしょう。

 方法の一つにメタデータの利用があります。エム・データ(東京都港区)がテレビ番組やテレビCM情報をテキスト化して企業に提供するサービスを展開しています。いつ、どの局の番組でどういった情報が流されているのかといったメタデータを基に検索アルゴリズムへ変更を加えて、検索に影響を与える時間(Yahoo! 検索 スタッフブログでは5分程度と書いてあります)だけ、求めるユーザーの多い情報を優先的に表示してあげるということは技術的には可能でしょう。ただし、この場合、データの正確性に加えて、どの局がどの番組がどういった内容が検索行為につながるのかといったことを事前に把握するだけのデータ検証が必要になります。

 もう一つは人力検索の組み合わせによる対応です。例えば、米国で注目を集めている人力検索「Mahalo.com」(詳細な使用レポートはSNSやCGM最新動向の専門ブログ「Social Networking.jp」の「Googleキラーとも言われる『Mahalo』を徹底的に使ってみた」をご参照)。人力を組み合わせることで、こうした他メディアから誘導された検索ニーズにリアルタイムに、かつ的確に応えられます。ただし、テクノロジーによる解決ではないため、運用コストと利便性の天秤にかけられることになります。特にGoogleはまったく見向きもしない解決法のような気もします。

 そのほかにもいろんな対策が考えられるでしょう。既に検索エンジン提供会社はいろんな施策を考えていると思います。

 検索キーワードは日々人間からはき出される知的欲求のかけらです。終着駅の見えない旅とはいいつつも、いつの日かみなが満足する検索エンジンができあがったらいいなと思っています。

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