
日本経済新聞社が始めた日経産業新聞モバイル
日本経済新聞デジタルメディア社が日経産業新聞の携帯サービス「日経産業新聞モバイル」を開始しています。月額料金はなんと2100円。ケータイサイトとしては強気を通り越して無謀な価格設定です。
紙の日経産業新聞の購読料は月額3568円。同じコンテンツが2100円で読めるなんて日経さんありがとう!と思う人がいったいどれだけいるのでしょうか。購読者数は不明ですが、ある筋による情報では百数十人規模。仮に200人としても毎月約40万円の収入、年間500万円の売り上げです。金額的に現場の方が諸手を挙げて喜んでいる感じはしません。
こうした無謀な施策はなぜまかり通るのでしょうか。それは作り手側の大きな勘違いが原因でしょう。おそらく、「我々の資産はコンテンツだ!読者の方も我々の価値の高いコンテンツに対してお金を支払ってくれているんだ!」と考えているに違いないでしょう。でなければ、こんな価格設定にはなりません。
そしてクリッピング機能や検索機能など、本当に携帯サービスならではの付加価値を付けたと考えているならば、逆に値上げしたっていいのです。それを紙よりは安く、けどほかのケータイサイトの価格よりはうんと高い価格設定をしている時点で、「ケータイは紙よりは見にくいプラットフォーム」という意識は持ちつつ、「コンテンツに価値があるのだから安売りはしない」という考えが見え隠れします。
そして、何よりケータイというメディアの理解度が低いところが問題です。日本経済新聞デジタルメディアの方々には以下の書籍をお薦めします。
メディアの特性を考える上で個人的にはかなりの名著だと思っていますが、このなかで著者の吉良氏は既存の4大マスメディアを以下のように定義しています。
テレビ:non paid media
ラジオ:non paid media
新聞:family paid media
雑誌:self paid media
テレビやラジオはお金を支払わないメディア。雑誌と新聞はお金を支払うメディアでも、個人の財布で支払うのが雑誌、家族の財布や会社の財布から支払うのが新聞という分類です。ケータイというメディアは明らかに個人の財布を狙うもの。だからこそ気軽に支払おうかなと思える300円前後のコンテンツが多いわけです。
日経産業新聞という、また特に業界専門紙ならなおさら会社購読がメイン。財布は個人ではありません。
そのうち料金の値下げか、サービス断念の道を歩むでしょう。過去、同じように取り組んだ「日経デスクトップ」のように。






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